まえがき
ジェームズ・Lオシュマン博士
「エネルギー医学の原理―その科学的根拠」(エンタプライズ出版)と
「エネルギー療法と潜在能力」(エンタプライズ出版)の著者
この本は、みなさんがページをめくるごとに、すぐにでも自分の経験につながるような驚くべき発見を提供してくれます。
科学者にとって目新しい分野を探究することは稀であり、また恐れ多い経験です。本書はすべて「地のパワー」に関することです。つまり、人々の生活がより健康的になって幸せになれる研究をしています。私自身はアーシングに関する研究を通して、以前は考えついたこともないような質問を投げかけざるを得ませんでした。そしてその答えとして得たものは、夢中にさせられることから驚愕することまで、実に様々です。また生理・医学分野において不明瞭だった、もっとも重要な課題に光を照らすことにもなりました。
本書には意外な事実が多く暴露されていますが、基本的な常識として認識すべき点も含まれています。その一つとして現代人の健康の中心テーマと見なされている「炎症」の問題に関する答えとして今まで見落としていた点が明らかにされています。このような内容も含めて、将来医学分野の多くの学術的研究に新たなる基盤を築くことになるでしょう。
現代人の健康問題で深刻さを増している炎症については、図1のグラフをご参照ください。これはほぼ半世紀にわたって劇的に増加し続け、現在年間3万人にも及ぶ炎症の科学研究の結果を示しています。よって炎症は私たち現代人のライフスタイルと密接に関係しているといえて、慢性病として世界的にますます広がってきていく傾向にあります。治療費と苦痛の両側面からしても、現代人が抱える最大の健康上の問題といえるのです。
現代人が抱えるもっとも大きな健康問題の解決策は、皆さんがこれからお読みになるこの本が明かしてくれるでしょう。
図 1.
激増する炎症について、また、それに対して私たちにできる最も重大なことについて、本書における研究が、前例のない予想外の対処法を示してくれます。私は経験を積んだ細胞生物学者として、また世界最先端の科学雑誌に数多く記事を発表したことのある物理学者として、真剣にそう言い切ることができるのです。
この本を読みはじめると、すぐにある程度のことを学ぶことができます。それは、私たちと私たちが暮らすこの惑星との深遠な関係性、そして生命に関わるその影響力であり、これらは今までにまったく知らされていなかったことなのです。たとえば、その関係性において、電子がいかに中心的な役割をしているかといったことが理解できます。電子の役割を生物学かつ健康医学面で研究するのが、長年私の得意としてきた分野です。生命の電子側面における私の研究で特に重要なのは、一九八〇年代にウッズホール海洋生物学研究所(マサチューセッツ)にて同じ課題を研究していたノーベル生理医学賞受賞者セント=ジェルジ・アルベルト博士と世界中から集められた彼の弟子たちを含む先端研究グループとの共同リサーチです。この新しい分野をアルベルト博士は「電子生物学」と特別に命名しました。この研究を行なうために、電子工学技師や物質科学者といった偉大なブレインたちが募集されました。
セント=ジェルジ・アルベルト博士は、20世紀が生んだ偉大な科学者の一人として認められています。彼の研究と著述は、多くの研究者たちの洞察の源であり続けています。私自身は、体内で動き回ることができる電子についてと、電子の動きに影響を与えるさまざまな治療法についての一連の記事と、二冊の本を出版しました。本書にまとめられている研究は、電子生物学に対してまったく新しい見解を加えるものです。
ケーブルテレビ産業の先駆者であるクリントン・オーバー氏は、野外で素足か、あるいは地面にちゃんと接続されている特殊な導電性シートやマットを用いて室内で素肌と直に接触する方法を「アーシング」という用語を使っています。そして本書は、その驚異的な健康方法の真実とその発見にいたる彼の経緯を辿っています。多くの人々がアーシングを行なった結果、素晴らしく健康を取り戻したと述べています。
この本に登場する話や研究では、ほとんどの我々の生活に欠けているもっとも重要なアーシングの基本と作用、そしてそれから得られる素晴らしい感覚を明らかにしています。
きわめて意味深いこの新しい発見によって、不眠症、多発性疾患や怪我による慢性痛、疲労感、ストレス、不安、早期老化といった現代病に通じる多くの健康問題が劇的に改善されるように思われます。極めて健康な人や優秀なスポーツ選手であっても、疲労やけがからの回復をいっそう早めることができます。
単純にも、体を地面に接続させることによって多種多様の健康問題から効果を得て回復した人々を目の当たりにして、私はこの研究に直ちに心を奪われました。私のマッサージセラピストがクライアントにアーシングを取り入れたところ大当たりしました。そこで、地域の医者たちは、彼女に最も治療が困難な患者を送るようになったくらいです。さて、私の役割は、アーシングの諸々の効果を科学的にできるだけ正確に説明することにあります。
カリフォルニアや東ヨーロッパといった遠い場所の研究者たちもこの素晴らしいプロジェクトに参加してくれました。私たちの研究は、様々な種類の炎症によって引き起こされる老化に伴う病や増殖性のある疾病、痛み、ときとして致命的な状況に対する最もシンプルかつ自然な治療方法です。
本書を読み進めていくにしたがって、この療法がどのように機能するかという我々の仮説が、これまで聞かれたどんなものともまったく異なることに気づかれるでしょう。結論的にいうと、私たちは新しい治療パラダイムを提案しているのです。
要するに、アーシングは人体を最も自然な電気状態に回復させ、それを維持させます。そして、それは日常生活で最適の健康状態と機能を促進させるといえましょう。地球から出ている原始の自然エネルギーこそ、究極の抗炎症および老化防止治療であるといえるのです。クリントン・オーバーは、懐疑的な世の中がこのシンプルかつ忘れ去られた事実に目覚めるために十五年以上もの間、辛抱強く使命を追行してきました。つまり、我々の足の下にある地球が大きな治癒エネルギーに満ちていて、自ら自身をそのエネルギーに接続させると直ちにその効果が得られます。と同時にそのきわめてシンプルな方法を直観的に知ることができます。
どんな新しい発見も同じ道を辿るのですが、クリントン・オーバーも例にもれず、いわゆる専門家と呼ばれる人たちからの懐疑と愚弄に耐えなければならず、彼が正気ではないと見なす者もいました。それでも彼は主張をやめず、今ではその独創的な発想をバックアップするための重要な科学的根拠を多数収集しました。そして何よりも、アーシングの概念を取り入れた何千人もの人々が、以前よりもずっと快感が増し、外見もよくなり、よく眠れるようになって苦痛が減っているというのはすばらしいことです。
アーシングの概念を立証するために、すなわち、それが人体にどう影響するか決め手となるための研究における全く新しいアプローチを私たちは開拓しました。我々のような博士号を持つ学識者を導いていくだけの、徹底した献身をクリントンは見せてくれました。彼はしばしば自分のことを「科学的知識に欠けている」といいました。けれども、「自分自身で知るべきことを、自分自身で学ぶ」という姿勢を多くの人々に気づかせることができたということ自体、彼は科学の本質に沿った膨大な仕事をやり遂げたことになります。論理的科学の通常辿り着く結論を超えている、彼の正確で緻密な洞察に、私は脱帽しました。たんなる好奇心からではなく、真に人々の助けになろうとする本物の発明家兼先駆者といっしょに仕事をさせてもらったことを光栄に感じています。
スティーブン・シナトラ博士は、統合医療を専門とするコネチカット州の心臓病医です。彼はエネルギー療法に関心があり、二〇〇一年にクリントンと初めて会いました。そのときに、自分の専門である心臓医学だけではなく、一般医療にアーシングの大きな可能性を見出したのです。彼はクリントンに、研究を遂行することを励ましました。心臓病の原因は特に炎症に関係しているという見解に、シナトラ博士は達していたからです。
二〇一〇年にクリントンとシナトラ博士は、健康本や雑誌のベテラン執筆家のマーティン・ズッカー氏と共に、魅力的なこのアーシングに関する本の共著者になりました。その出版以来、本は12の言語に訳されました。この第二版では、地球の治癒力の素晴らしさを証明するさらなる研究結果が加えられています。
新分野を切り開くとは、すでにできているものとは異なることで‘Groundbreaking’(起工式)という言葉がこの革新的な本に当てはまるでしょう。それはまさに文字通りの言葉であり、また最適な比喩であるかのように感じられます。この本は、まさに我々の足の下にある地面についてであり、大地とそこに生かされている命にとって不可欠な電気的なつながりについて明かされています。
三十分ほど地面に裸足で立ったり、座ったりしてみてください。生理痛や関節炎による痛み、腰痛、消化不良、時差ボケ、疲労感などの症状に悩まされているのならば、野外に出てください。むろん天候によりますが、素足を直に地面につけてください。しばらくするとあなたは前より気分がよくなります。するとあなたはきっと気づくでしょう。地球の表面に住んでいても、あなたの足の下に無限の癒しのエネルギーがあると感じられる生活から切り離されていたことを。そうです。あなたのものになる無限のパワーがそこにあるのです。
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パートⅠ なぜどんどん健康ではなくなってきているのか? ━ ミッシングリンク
第1章 母なる地球の奇跡
自然にはあらゆるすばらしさが満ちている ━ アリストテレス
私たちの足下にある大地は、食物や水といった形で糧を維持してくれています。表面は私たちが立ち、座り、歩き、走り、泳ぎ、遊び、何かを建てるために提供してくれています。そして、あなたが考えてもいなかった不思議な何か素晴らしいものを、さらに提供してくれています。ずばりいうと、それはヒーリングパワーです。実に素晴らしいパワーなのです。
これから読もうとしているこの本から、あなたは永続的なヒーリングパワーについて学ぶでしょう。そして、それは好奇心旺盛の何人かの人々のたゆまぬ努力の末に導かれた驚くべき大発見の結果です。できるなら草や砂利、土や砂の上に、あるいはコンクリートの上でもかまいませんから、裸足で大地に立ちながらこの本を読んでください。そうすることによって、あなたもこの本に書かれていることを直接自分で発見して体験することができるでしょう。地球の自然の治癒力が注がれることによって、内面からよい状態への変化を感じられるでしょう。この信じがたいパワー源に接続することによって、驚くべき結果に導かれた世界中の人々からの例を、あなたはこの本を通して読むことになります。そのような人々とは、たとえば次のような方々です。
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エリテマトーデス(炎症性の紅斑)という、壊滅的な自己免疫疾患が劇的に回復した「フォーチュン誌」掲載されたトップ500社に入った一社の元弁護士
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糖尿病性神経障害を患って足が麻痺したが、感覚が戻ってきたオーストラリアの医者
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事故による後遺症で足を二十五年間まったく動かすことができなかったが、今では感覚が戻り、数歩歩くことができるようになったアラスカ在住の麻痺患者
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母なる地球につながることによって、一般的によくあるさまざまな疾患の苦しみから解放されたその他大勢の方々
あらためて地球に、大地につながることを、私たちは「アーシング」または「グラウンディング」と呼ぶことにします。
アーシングとは?
アーシングは、時間の制限を超えて実行する現代の発見です。シンプルないい方をすると、地球の自然な表面電荷に接続する生活を意味します。すなわち大地に素足で立つ、グラウンディングすることによって慢性炎症を自然に消し、防止する方法です。健康上大きな意味があります。なぜなら慢性炎症を含む、成人病や老化現象など、その他さまざまな慢性病予防にこの影響が強くリンクしていて、健康維持に大きな意義があるからです。
「しかし、誰もが地球上に住んでいませんか?」とあなたは考えるでしょう。そのとおり、私たちはみんな地球上に暮らしていますが、しかし私たちの多くはもはや土に触れることのない生活をするようになりました。実際に歴史をふり返ってみると、かつて人間は肉体が地球の肌に触れる生活をしていました。私たちの皮膚が地球の皮膚に触れていました。
裸足で歩き、直に地面の上に寝ていました。常に私たちは自然と地球のヒーリングエネルギーに接続された状態になっていました。ところが今日では、ほとんどの場合、私たちは地球から切り離された状態で生活し、仕事をしています。非伝導性の靴底の、合成加工の靴を履き、カーペットが敷かれた床を歩き、床から高いベッドで眠ります。土の上で生活することもありません。さらには地面からずっと高く聳え建つビルの中に住んだり働いたりしています。野外でもめったに裸足になることはありません。
人間は地球から切り離された。
人間は地球のエネルギーが欠乏している。
その結果として私たちの体は慢性的に炎症におかされるという不自然な状況となり、免疫不全や炎症に関係する健康障害が大人や子供たちの間で激増しているのです。炎症から身を守ってくれる地球の電気的な表面との、いたって基本的な電気的な関わりを私たちは失ったのです。
アーシングは、その地球との分離に対するシンプルな癒しを提供してくれます。家やオフィスにいるときに裸足で外を歩いたり、外で寝たり、あるいは、家やオフィス専用に設計された伝導性装置をつけて室内でリラックスしたり、仕事をするといったような簡単な方法があります。外であろうと家の中であろうと地球の自然な表面の電荷に再びつながることによって、自然な電気状態を体は回復させることができます。本書にはどのように体を地球に接続させ、継続的にその状態を保つことができるかということと、それによって起きる一般的な効果について記録しています。たとえば次のような効果です。
アーシングは、あなたの健康を改善するためのもっとも自然で安全な方法です。きわめてシンプルな方法であるにもかかわらず、驚くほどの効果が期待できます。これは治療方法というよりは、私たちが遠い昔に失った自然の豊かさを取り戻すことなのです。アーシングは健康の基本の失われたミッシングリンクだといえましょう。本書はその理由と、どうすればよいかを教えてくれます。
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訳者のあとがき
この本の表紙に翻訳者の名前として私の名前と妻の愛知ソニアの名前が記載されていますが、実際には共に翻訳作業を進めたのではありません。私が担当したのは、妻が英語の原書を日本語に訳し終えた後に、訳文を最初から最後まで一語一語英文と比較して確認するという作業でした。ですから、何か月間も毎日机の前に座って翻訳作業を継続するという大役を務めたのは彼女です。これまで私たちが共訳した数々の本に関しても、同様のプロセスですべて行なってきました。彼女が翻訳中に抱いた疑問点を明らかにしたり、最終段階で原文と訳文を照らし合わせて確認するという最も重要な作業も私が担当します。日本語訳のニュアンスが少しでもちがっていれば、完璧になるまで互いに提案し合って納得できるまでそれを続けます。
翻訳というのはこのように忍耐力のいる作業ですが、みなさんがたった今読み終えられたこの本の内容を正確にお伝えできるように、私たちは特別に力を注いだつもりです。なぜなら、そうするに値するだけ素晴らしい本だからです。きわめて貴重な情報がたくさん託されています。そう思われませんか? 実は私にはもう一つ役目があります。それはこの本に出合ったことです。「つながること」についての本です。もちろん、私たちが地球につながることです。
私は2009年に「アースピルグリム」(地球巡礼者)というドキュメンタリー映画を制作して発表しました。あの時以来私は、「地球」そのものを新しいテーマとして探求し続けてきました。その後「アースピルグリム」は、同じタイトルで本としても出版されました。この複雑な問題を抱える惑星に暮らすもっとも新しい種である我々が、いかにしてより意識を向上させるべきかについてどちらもフォーカスしています。
世界中をよく旅する私はある意味で「巡礼者」なのですが、ある事実にいつも驚かされます。それは一般的に西洋人が貧しいと思い込んでいる国々に暮らしている人々のほうが
幸福感に満ちていて精神状態もよく、しかもより健康的だということです。今日となってその理由がわかりました。
インドやペルーを旅すると、21世紀になった今日でも素足で歩いている現地の人々がいます。足を土に接触させて歩いている人々を私もよく見かけました。第三諸国と呼ばれている国々には、そのようにして今地球とつながっている人々も少なくはありません。彼らは毎日靴を履いていないか、手が土に触れているかのどちらかです。アーシングされているわけです。彼らは笑顔を浮かべていることが多く、またちょっとしたことでよく笑うようにも思われます。我々の大昔の祖先たちも同じように生活していたので、誰もがグラウンディングされていました。悲しいことに靴底がゴムやプラスチック製に変わったのは、ちょうど私が生まれてきた頃です。今となってわかってきたことを、もしあの頃に理解されていたのならば、と悔しい思いがしてならないのです。
そのような靴底が発明されて以来、多くの病が蔓延するようになったという一目瞭然の事実を本書の中でクリント・オーバー氏はチャートで示してくれました。私は2015年3月にアメリカのパームスプリングスにある彼のオフィスを訪ねました。その時にオーバーさんは私の掌にアーシングパッチをつけてくれました。まったく長旅の疲れを私は感じることなく彼との会話がはずみました。今日でもとても元気に活躍されている彼自身が、アーシングのお手本そのものだという印象を受けました。子供も含めて人口25000の町の中でも彼がいちばん健康な人間だと医者が言っていたと、彼は私に話してくれました。私は帰国してからアーシングセミナーをする度に、オーバーさんのところで経験したのと同じように毎回参加者の皆さんにアーシングパッチを体験してもらっています。アーシングは実に効果があります! これは単なる理論上にすぎないことではなく、私も妻も三年以上続けていて、その偉大な効果を十分に実感しています。
「地球」というテーマは、さらに私をフィリピンへと向かわせました。フィリピンが、ちょうど大型ハリケーンに襲われた直後の2014年のことでした。私は国際支援チームの一員として、現地で「アースシップ」を造るプロジェクトに参加しました。「アースシップ」もアーシングされている家屋として、現在欧米で注目を浴びている建築コンセプトです。簡素でありながらも、生活に必要な機能を十分に取り揃えた建物です。なんといっても、生活しながらリサイクルできる地球にとてもフレンドリーな特徴を備えています。古いタイヤの中に土をしっかり詰め込んだものを積み上げて壁が出来上がります。これが、土の中に家が埋もれているような感じになるので文字通り、「アーシングハウス」なのです。夏は涼しく冬は暖かく、しかも頑丈で、機能性にとても優れているのです。もちろん、ローコストはいうまでもありません。この造りなら、次のハリケーンがやってきても大丈夫なので、被災地のバトゥグという村の学校とコミュニティセンターとして、私たちはアースシップを建設しました。被災地なのに村の子供たちは、元気そうな幸せな笑顔をいつも見せてくれていました。その村の子供たちの多くが、今でもまだ裸足でそこら中を駆けています。
日本人の皆さんはもっとアーシングをしなければいけないと、私は確信しています。そのようなことで、私は‘Down-to-Earth’(しっかりと足を地につける)というセミナーを2013年からスタートしました。本書をお読みになられた皆さんの中には、実際にどのようにアーシングすればよいのか、戸惑っておられる方もいらっしゃると思います。その正しいやり方をオーバーさんが実践しているYouTubeをセミナーのときに私は説明します。そのあと皆さんと一緒に外に出て、公園で靴を脱ぎます。中にはストッキングとハイヒールを履いていた女性もおられました。アーシングはできないかな、と思ったのですが、そのとき私はよい方法を思いつきました。ほかの人たちはみんな輪になってアーシングしていたので、彼女にサークルに入ってもらって両隣の二人とただ手をつなぐだけでアーシング状態になれるということです。簡単ですね。互いに手をつなぐだけで、13人の強力なアーシングサークルが直ちに形成されました。そのうちの一人がアーシングされていなくても関係ありません。肉体は伝導性だからです。2015年がスタートするまでに、アーシングパッチを掌につけるやり方で、私はアーシングセミナーを行なうようになりました。私のスタッフの一人は、外の地面から引いてあるアーシングワイヤーを皆さんが座っておられる前の机の金属部分に取り付けました。そこからオーバーさんが開発したアーシングパッチにつなぎました。皆さんが地球としっかりつながっているか、ひとり一人を私はテスターで測定しながら普通の状態とどう異なるか、皆さんに確認してもらいました。私たちはアーシングしていない状態で、通常5~8ボルトの静電気を保持しています。アーシングパッチをつけると直ちに数百分の1に減ります。実験の参加者たちは、事前に感じ取れる体の状態を詳しくメモしておきました。この様子をYouTube(エハン塾アーカイブ)に収録しましたので、皆さんにもご覧いただけます。肩こりや腰痛の人たちもいました。ある男性は転んだときの青あざが顔に残っていて、目も腫れてほとんど開けていられない状態でした。30分間アーシングした後よい変化が現れたと、それぞれが報告してくれました。そればかりか、その男性の目の腫れが、たった30分間のアーシングによってかなり引いたことは、誰の目にも明らかでした。炎症によるかゆみもある程度治まったと、その男性自身が報告してくれました。
クリント・オーバー氏のオフィスでは、全員がアーシングした状態で仕事をしています。私も妻のソニアも同じです。彼らもアーシングをして眠りますが、私たちもずっとそうしています。朝一緒に公園を散歩しているときも、他の人たちがじろじろ私たちを見ていてもお構いなく、芝生の上では靴を脱ぐようにしています。私たちのペットの猫もちゃんとアーシングされている場所を知っていて、そこで眠ります。私たちの家の周りのあちこちにアース棒が刺さっています。パソコンパッド、ベッドシーツ、ペットシーツ、アーシングパッチ用です。アーシングパッチは、腰やひざ関節に負担を感じるときに局部につけて眠ります。アーシングシーツと相乗効果が得られるように感じます。妻はパソコンに向かっているときは、視力低下防止のためにこめかみにつけています。集中力もかなり違うといっています。
私のこれからの仕事は、日本の「アーシング大使」として、できるだけ多くの方々にアーシングのすばらしさをお伝えし、その場で試してもらうことです。日本の将来を担う子供たちのためにも、学校では校庭で裸足になれる時間をぜひとも設けてもらいたいと思っています。日本という国は、他の国々よりももっとたくさんの電磁場にさらされていることはたしかだからです。戦後を期に国民は、多くのストレスやさまざまな病と闘わざるを得ない環境におかれています。アーシングされていないことが大きな原因だと、私は疑っていません。このあとがきを書いている今も私は、いろいろなアーシング製品を日本の皆さんが入手しやすいようにするためのウェブサイトを制作中です。私たちチームは、日本の家屋には洗濯機やエアコン用のアースポートが備え付けられていても、アーシング専用ソケットがあまりないこともよく承知しています。セミナーに参加されたある男性ですが、彼はエアコン用のアースポートに長いワイヤーを接続させて、それを自分の指輪につけたら、「赤ちゃんのようにぐっすり朝まで眠れた!」と私に教えてくれました。アーシング状態で睡眠をとることは、日本の皆さんにとって特に重要ではないかと、私は思っています。職場のパソコンもアーシングすれば、従業員の健康面だけではなく、能率もきっと今以上に期待できるでしょう。20年後には病院のベッドも、きっとアーシングされているのではないでしょうか。本書の‘ツール・ド・フランス’について書かれているセクションからもわかるように、きっと患者さんたちの回復力が増すことでしょう。
私は本書の著者の一人であるクリント・オーバー氏の協力を得るつもりです。日本でも彼がアメリカでやっているようなアーシングセミナーをぜひともやっていただきたいと考えています。アメリカでは彼が講演している間に、2000人以上が各々の席で一斉にアーシングされながら彼の話を聞いているということです。聴衆はただアーシングについて聞いているだけではありません。講演が終わってホールを出る頃には、各自がその違いを自覚することができます。
この本を読んでおられる皆さんも、待つことなく今日からアーシングをスタートすることができます。外に出て、ちょうどいいスポットを選んでください。街のど真ん中でも、大地と接触できる場所が必ず見つかるはずです。コンクリートでも少しはアーシング効果が期待できます。でもやはり、土がいちばんです。近くの公園や神社仏閣を探してみましょう。地面があればOKです。そこで靴を脱いでください。私はあのときオーバーさんに会うために、シアトル空港に着きました。すぐさま空港前で30分間アーシングをしました。するとどうでしょう。その旅行では、まったく時差ボケを感じることがありませんでした。もちろん、夜もホテルのベッドにリカバリバッグを敷いてその中で眠りました。私のように世界中を飛び回っている者には、健康上の大きな差があると感じられます。
本書の出版に並ならぬご協力を提供していただいた株式会社ヒカルランド代表取締役の石井健資様をはじめとして、スタッフの皆さま方に感謝を申し上げます。そして私と共にアーシングの研究と開発を行っているカクイチ研究所の田中一明様にも厚くお礼を申し上げます。
最後になりましたが、この分厚い本を最後まで読んでくださった皆様のアーシングへの熱意に感謝を申し上げます。ぜひともあなたもアーシング大使となって、周囲の皆様の健康に貢献してください。
2015年5月15日
エハン・デラヴィ
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